今年から新NISAが始まりましたね。
新NISAが始まって、旧NISAに関しては制度は終了したものの、過去に投資した分については、引き続きそれぞれの非課税期間の間は旧NISA口座での保有が可能です。
これは逆に言えば、いつかは旧NISA口座にある投資信託等を売却したりすることが必要であるともいえます。
今回は旧NISAの出口戦略についてまとめてみようと思います。
それぞれの非課税期間の確認
旧NISAには非課税期間という考え方があります。
投資をしてからこの期間は旧NISA口座で保有し続けることができ、その間に生じた運用損益なり売却損益に関しては非課税となります。
具体的な期間はつみたてNISAなら20年、一般NISAなら5年です。
つみたてNISAは2018年から始まった制度なので、早くても2037年から非課税期間が終了し始めるということですね。
一方、一般NISAは2014年から始まっていて、非課税期間は5年なので、順次、非課税期間が終了していることだと思います。
そして、旧NISAで投資した分に関しては、新NISAが始まったからと言って、無暗に売却をせず、非課税期間の間は旧NISA口座で保有し続けるのがベターという意見が多い印象ですね。
ただ、いつかはつみたてNISAにしても非課税期間が終わるものです。そこで旧NISAの出口戦略を次に考えてみます。
※今回はつみたてNISAと一般NISAで特に分けないで書いています
旧NISAの出口戦略
旧NISAの出口戦略ですが、まずは非課税期間内に旧NISA口座にある投資信託等を売却する分には話はシンプルです。
つまり、売却損益に対して所得税や住民税は非課税とされ、売却収入が手元に残るだけになります。
その売却収入を生活費や子供の学費に使おうが、新NISAの投資に回そうが、預金をしようがそれは個人の自由です。
唯一難しい点は、やはりなるべく高い時価の時に売りたいという点だと思います。
もちろん何かお金が入り用になって、四の五の言わず資金化したいとなれば話は別ですが、順調に保有し続けることができるなら、非課税期間内のどこで売却するかという問題が生じるのかなと思います。
まあ、株価を予想するのはプロでも難しいとよく言われるので、非課税期間の後半にたまたま暴騰してそうなタイミングがあればえいやっと売却するか、非課税期間の最終年の年末に機械的に売却することになるのかなと思ったりしますね。
一方で、非課税期間内に旧NISA口座にある投資信託等を売却しなかった場合は、少し小難しい話が出てきます。
この場合は、非課税期間が終了したら、自動で旧NISA口座にある投資信託等が特定口座へ移動されてしまいます。このことを課税口座への払い出しというらしいです。
このとき、税務上はその投資信託等を旧NISA口座内で売却したとみなされ、特定口座内でその時の時価で取得したものとして扱われる点に注意が必要です。
売却に関しては旧NISA口座内での売却扱いなので、その売却損益は非課税ですが、特定口座に移動された投資信託等の取得価額がその移動時の時価とされます。
そして、もしその移動された投資信託等を資金化したいと考えてその後に売却をするなら、その売却に関しては特定口座内での売却として課税がされてしまいます。
この点、特定口座へ移動後に売却をして課税がされてしまうと損に感じる方もいらっしゃると思います。
もちろん非課税期間で運用していた間の値上がり損益に関しては非課税で認識済みなので、割り切れることもがあると思いますが、受け止め方はそれぞれなのかなと思います。
まあ、新NISAやiDeCo等の枠が余っていないとか、優待目当てで購入している個別株で特定口座に移動しても保有し続けたい等といった理由でもなければ非課税期間内にとりあえず売却しておくのが無難な気がしますけどどうなんでしょうね。
まとめ
今回は旧NISAの出口戦略についてまとめてみました。
2022年までは、ロールオーバーという制度があって、非課税期間が終了しても翌年の非課税枠にスライドさせるようなことができていましたが、これからはそれができませんので、非課税期間が終了すれば自動で特定口座への払い出しがされてしまいます。
そのため、とれる手段としては非課税期間中に売却してしまうか、特定口座への払い出しを受け入れるの二択になるのかなと思います。
なお、年末に売却する場合は証券市場の日程も注意が必要です。結果的に年内に売れなくて、特定口座へ払い出しされてしまうこともあり得るのかなと思います。
■編集後記
昨日聴き終わった本ですが、継続の秘訣は「毎日やること」だそうです。
このことは、ブログを毎日書いている税理士の先人達も仰っていることです。
わたしのブログはまだ半年ちょっとしか続いていませんが、このことはたしかにと実感しています。
■一日一新
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