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土地の引き渡しの前に売主に相続が発生した場合の所得税の取り扱い

相続

前々回から土地の引き渡し前に相続が発生した場合の税金の取り扱いについて確認しています。


今回でこのシリーズは最後になります。

譲渡所得の申告をするタイミング

まず、譲渡所得の申告について、どのタイミングで申告するのか基本的なことを確認しましょう。


譲渡所得を申告するタイミングは、原則が資産の引き渡しがあった日とされています。


つまり、資産の引き渡しがあった年の所得として申告するのが原則となるわけですね。


一方で、納税者の選択で契約日が属している年の所得としての申告も可能です。


したがって、契約と引き渡しが、同一年中に行われる分には影響はありませんが、年を跨いで引き渡しが行われるなら、申告を今年分にするか翌年分にするかは選択の余地があることになります。


では、次に本題の土地の売買契約後に売主に相続が発生した場合について見ていきましょう。

売買契約後に相続が発生した場合、被相続人の所得にするのか相続人の所得にするのかを選べる

上述した、譲渡所得の申告タイミングの考え方は、土地の売買契約後に相続が発生し、相続人の手で土地の引き渡しが行われたとしても、そのまま適用が可能です。


つまり、契約日基準を採用して被相続人の所得として準確定申告での申告もできますし、引渡日基準を採用すれば相続人の所得として申告ができるわけです。


ちなみに、前回と前々回で確認した相続税の取り扱いだと、どちらかというと契約日基準のような考え方で、契約が済んでいるから土地は売主の土地ではないよねと考えましたが、ここでは相続税とは切り離して考えることが可能なので注意しましょう。


この、被相続人の所得として申告するのか、それとも相続人の所得として申告するのかという問題は意外と厄介で、選択を間違えてしまうと結構な税負担の差が出てしまうこともあります。


具体的には、契約日基準を採用して被相続人の所得とするなら、住民税が課税されない、譲渡所得税は相続税の計算で債務控除が可能、居住用の3,000万円控除の適用の可能性があることなります。


一方で引渡日基準を採用して相続人の所得とする場合は、通常通り住民税の課税あり、取得費加算の適用の可能性あり、空き家の3,000万円控除の適用の可能性があることになります。


このように、課税される税目や適用できる特例に差がありますので、たとえ同じ所得でも税負担には差が生じますので、慎重な判断が必要になります。

まとめ

今回は土地の引き渡しの前に売主に相続が発生した場合の所得税の取り扱いについてまとめてみました。


ちなみに、今回の記事では土地を売却した場合を例にしましたが、別に土地に限らず株式など他の資産でも、同様の考え方になります。


■編集後記
昨日はあさんぽで定番の志木市役所へ行ってきました。
風邪が強くて多少寒かったですが、天気が良くて気持ちが良かったです。
愛犬も気持ちよさそうに散歩をしていた気がします。
昼間は家族とイオンへ。
ブラックフライデーの買い物をしました。
途中でいいなと思っていたガチャガチャを発見してトライしましたが、6回やってお目当ての柴犬は1個しか当たりませんでした。

■一日一新
焦がし醤油 もちチーズ明太 銀だこ
とろたま明太 銀だこ
ふんばり~ぬ ガチャガチャ