決算で行う未払金の処理は、結構人によってどこまで厳密にやるか判断が分かれるところだと思います。
また、初めて経理をする方にとってはどこまで厳密に処理すべきか迷うこともあると思います。
そこで、今回は経理の初心者の方向けに決算で未払金の計上をどこまですべきかということについてまとめてみようと思います。
決算で行う未払金の計上とは
決算で行う未払金の計上とは、決算月までに発生した費用で、決算時点で未払いの金額を未払金なり未払費用として計上することです。
どうしてこのようなことをするのかというと、会計の基本的な考え方に、その年に発生した費用はその年の経費として計上するというものがあるからです。
たとえば、電気代は当月分を翌月に払うことが多いと思いますが、未払金の計上をせずに払ったときに経費に計上する処理をしていては、前年12月分～当年11月分までの電気代が経費に計上されることになります。
そこで、来年の1月に払う電気代を未払金として計上し、前年に同様に処理をした未払金を振り替える（マイナスする）ことで、当年1月分～当年12月分の電気代を経費に計上するように調整をするのです。
また、支払いによっては締め日が20日締めなど、月末でないケースもあります。
そうすると決算月の締め日翌日～月末までの金額も未払計上するといったこともしたりします。
こういった処理が未払金の計上の処理なのですが、経理の初心者の方だとこれをどこまで厳密にすべきかで迷う方もいらっしゃると思います。
いちいちすべての支払いのサイクルを確認して、きちんと今年発生分の経費は今年の経費にするように処理をするのは意外と面倒ですから、いい感じの落としどころを見つける必要があります。
そこで次に経理の初心者の方だったらどのような心構えでこの処理に対応したらいいか書いていきたいと思います。
そんなに厳密にしなくていいよ
結論はそんなに厳密にしなくていいよです。
これはあくまでわたし個人の見解ですが。
正直、電気代などがひと月分期間がズレていたって、損益の計算に大した影響はありません。
また、それで経営の判断に影響がでることもないのかなと。
なので、特に経理初心者の方、今年初めて確定申告をするよといった方の場合、決算で未払金の計上の処理はそこまで厳密にしなくていいと思います。
ただ、それでも12ヵ月分の費用（12回の支払い）が経費に計上されているようにはしたいところです。
また、年の途中から支払いがスタートしていたら、そのスタートした月から12月まで連続して経費が計上されているようにもすべきかなと思います。
これをするとなると、翌月末払いの費用だと、決算月の月末が土日祝日とかで、翌月初に支払いがズレ込むことがあります。
そうすると、その翌月初にズレ込んだ分を未払金計上しないと12ヵ月分の経費の計上ができないことになりますので、それくらいは対応してもいいかなと思います。
また、仕入に対する未払いの金額については買掛金という科目を使って計上をしますが、これはなるべく厳密に処理をした方がベターです。
これはなぜかというと、仕入の金額は最終的に売上原価という項目に行きつくのですがこの売上原価は売上と対応すべしという考え方があって、この対応関係を求められる度合いは一般の経費よりも強いです。
また、きちんと売上と売上原価の計算を行うということは適切な粗利を計算することに繋がりますが、この粗利という数字は、会計上特に重要な数字と言っても過言でもないかなと思います。
そのため、仕入の金額についてはきちんと未払金（買掛金）の処理をしたらいいかなと思います。
最後に消費税の未払金の処理も場合によりますが計上を検討してもいいと思います。
※税込経理の場合
これは、一般の経費の未払金の計上の処理よりも優先して検討すべきことかなと思います。
やっぱり、それなりの金額になりますので、税額への影響も大きいためです。
まとめ
今回は経理の初心者の方向けに決算で未払金の計上はどこまですべきかということについてわたしの考えをまとめてみました。
会計の原則は今年発生した費用は今年の経費として計上するというものです。
一方で、すべての経費について厳密に未払金の計上処理をするとなるとかなり大変ですし、それに見合うリターンはないかなと思います。
そのため、基本は12ヵ月分が経費に計上されていればヨシ！でいいです。
決算月が年末だと、たいてい月末払いの払いは1月4日以降に支払いがされますので、それについては未払金として計上すべきかなと思います。
一方で、同じ決算時点で未払金の金額として仕入に関する金額はなるべく厳密に処理したほうがベターですし、消費税の未払金も優先して計上すべきか検討すべきでしょう。
■編集後記
昨日はヤクルトの株主優待で、スワローズのファンクラブ登録を行いました。
せっかくなので来年は神宮の試合も何試合か行ってみたいですね。
それに父が大のジャイアンツファンなので、今年は交流戦のライオンズ対ジャイアンツ戦を招待しましたが、来年は神宮でのスワローズ対ジャイアンツ戦を招待したいと考えています。
■一日一新
Swallows CREW ライト会員 登録
チュロ・デ・ダグトリオ
