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繰越欠損金を無駄なく使い切るためにできること

税金

繰越欠損金とは会社の赤字の繰越のことで、過去の赤字と将来の黒字を相殺できる仕組みのことです。


今の制度だと、青色申告をしている会社なら赤字は10年間繰越可能です。


逆に言うと10年以内に黒字と相殺できなかった赤字はその後は相殺できず無駄になってしまいます。

繰越欠損金は無駄なく使い切る

黒字が出たとき、過去の一定期間の赤字があればその黒字と赤字は相殺が可能です。


たとえば、前期の赤字が250万で、今期の黒字が300万なら50万(300万-250万)に対して法人税等の税金がかかります。


この仕組みのことを繰越欠損金と言いますが、繰越欠損金はその赤字が発生してから10年間繰越が可能です。


ちなみに、2018年3月末以前に開始した期の赤字については9年繰越が可能でした。


当時の赤字もまだ残っている可能性がありますので、もしその赤字があるなら繰越期間を間違えないように注意しましょう。


そしてこの繰越欠損金はどうせなら無駄なく使い切りたいものです。

繰越欠損金を使い切るためにできること

繰越欠損金を使い切るためには、当たり前ですが黒字を出さないといけません。


したがって、繰越欠損金を使い切りたいなら、突き詰めれば黒字を出してくださいということになりますが、繰越欠損金に見合う黒字を出すことが難しかったり、それこそ赤字が続いてしまうなんてこともあります。


そこで、次のようなことを検討してみましょう。

  • 役員報酬の減額
  • 役員借入金の債務免除
  • 含み益のある資産の売却、生命保険の解約

それぞれ簡単に解説を加えると、まずは役員報酬の減額を検討しましょう。


役員報酬を減らせば社会保険も減りますのでそういう意味でも効果があります。


もし、役員報酬を下げると生活が回らないよということなら、その補填として役員借入金を返済するのも一案です。


繰越欠損金がある会社だと、社長が会社にお金を融通しているケースが多いので、こういったことができるケースは少なくないです。


また、役員借入金を債務免除してしまうのもよく使われる方法です。


役員借入金を債務免除することで会社は返済を免れますので債務免除益という利益が発生することになりますが、この利益と繰越欠損金を相殺することになります。


役員借入金は相続財産にカウントされますので、ご高齢の社長だと相続対策の一環としてもこの方法は有効です。


最後に含み益のある資産、たとえば株や不動産の売却や会社で契約している生命保険の解約も検討しましょう。


本業で利益が出せなくても会社の資産を売却等することで利益を発生させることは可能です。


もし会社の本業に影響が少ない資産や保険があれば、それらを売却や解約することも検討してみましょう。

まとめ

繰越欠損金は無駄なく使い切りましょう。


ちなみに繰越欠損金は法人税の申告書の別表7という書類に記載があります。


申告書のだいたい7枚目くらいにその書類があるはずなので、自分の会社の繰越欠損金の状況が知りたければそちらを確認してみましょう。


本業で黒字を出して繰越欠損金を使い切れればベストですが、そううまくいかないこともあります。


そういう時は役員報酬の減額や役員借入金の債務免除、そして含み益のある資産の売却や生命保険の解約を検討してみましょう。


10年繰り越せると言っても意外と使い切れないこともありますので、計画的に黒字を出す工夫をしていきましょう。


■編集後記
昨日は家族でびっくりドンキーに行ってきました。
朝食の時間に行きましたが、キッズメニューが注文できない仕様でした。
そのため息子にはトーストを食べてもらいました。
事前に朝食の時間だとキッズメニューが注文できるかよく分かりませんでしたが、注文できなくてもトーストでいいかと考えていたので想定内です。
少し大人のスクランブルエッグやミニトマトも分けてあげて、息子も満足できたような気がします。
びっくりドンキーは小さい子供も歓迎と打ち出しているのでこれからもお世話になりそうです。

■一日一新
家族でびっくりドンキーで朝食