今回はコーヒーの抽出の原理を取り上げます。
今までは、丁寧に淹れると美味しくなるくらいしか考えていませんでしたが、抽出の原理を理解すると普段のコーヒーを入れる作業も、ちょっとした実験みたいになって面白いです。
※この記事は、一般社団法人全日本コーヒー協会が公認しているコーヒー検定教本を参考にしています。
コーヒーの味を変える要因
コーヒーの味を変える要因は次の6つがあるとされています。
わたしは今までコーヒー豆(といっても違いはよく分からない)と湯と粉の比率(粉が多い方が美味しくなる気がする)くらいしか意識してこなかったのですが、ちゃんと抽出の原理を知ると普段のドリップコーヒーを作る際にもいろいろ試行錯誤が可能だと分かります。
講義のときに先生は1と2の要因はある程度固定されるだろう。6の要因も固定して3~5の要因をいろいろ試して味の違いを感じて欲しいというようなこと仰っていました。
1.どんなコーヒーを使うか(生豆、焙煎度、焙煎時間などの要因を含む)
これは一番イメージしやすい要因だと思います。
これによって抽出される成分に影響があります。
2.どんな水を使うか
抽出液の味に影響を与えます。
コーヒーは酸性なので、アルカリ性の水だと中和して味がまろやかになるとか。
3.お湯の温度
湯温が高い方が抽出量が増えます。
※抽出量が増える=味が濃くなるイメージ
また香りも出やすいそうです。
4.粉の挽き具合
細かく挽けば挽くほど抽出量が増えますが、微粉が生じやすく、微粉は味に大きく影響します。
また粒の大きさをなるべく揃えた方が抽出が安定します。
5.お湯と粉の接触時間
お湯とコーヒーの粉が触れている時間が長くなるほど抽出量が増えます。
6.お湯と粉の比率
これもイメージしやすいと思います。
粉の比率が多い方が抽出量が増えます。
抽出はどのようにして進むのか
コーヒーの成分はお湯の浸透に伴って粉の内部から表面へ成分が移動します。
そしてその成分がお湯に溶け込み、最終的にはろ過されます。
つまり、コーヒーの抽出作業は抽出される成分の「粉内部での移動」→「お湯への移行」→「ろ過」の3つの過程に分けられます。
「粉内部での移動」は先述した6つの要因とも深く関係しており、以下のようにまとめられます。
- 酸味成分の移動は速く、短時間で出きってしまう。お湯の温度、時間、挽き方の影響をあまり受けない。
- 苦味成分の移動は速いものから非常に遅いものまでさまざま。遅いものほど渋みを伴い、比較的好ましくない口当たりになるのでなるべく抽出しないようにしたいところ。遅いものほどお湯の温度、時間、挽き方の影響を受けやすい。
- 抽出温度を上げることで、すべての成分の移動量が増える(味が濃くなる)。
- 抽出時間を長くすることで、すべての成分の移動量が増える。
- 挽き目を細かくすることで、すべての成分の移動量が増える。
次に「お湯への移行」の話ですが、粉の表面に達したコーヒーの成分のお湯への移行は、「粉内部での移動」に比べて圧倒的に早く進みます。そのため「粉内部での移動」が抽出の肝といえます。
最後の「ろ過」は抽出方法によって影響が様々です。
また今度取り上げたいと思います。
まとめ
今回はコーヒーの抽出の原理について書きました。
ドリップコーヒーを淹れること一つとっても味を決める要因がたくさんあって、無限の可能性があるのだと考えさせられました。
■編集後記
昨日は午前中に妻と息子を病院へ送ったあと事務所へ。
そのあとマルイで買い物をして帰宅。
息子は注射の時は泣いてしまったそうですが、すぐ泣き止んだそうです。
その後体調を崩すとかもなく良かったです。
バウンサーはメルカリでAmazonの価格の3分の1くらいの価格で購入しました。
今のところよく寝てくれる印象はありませんが、これからの活躍に期待したいです。
■一日一新
ベビービョルン バウンサー
息子が病院で予防接種