今回は、先日わたし自身に起きた出来事から。
実は、10月に信号待ちをしていたところ、後ろの車に「コツン」と追突されました。
幸い大きな事故ではなかったのですが、相手側の完全な過失ということで、相手方の保険で車を修理することになりました。
今回はそのような場合の経理処理について書いてみます。
両建てで経理するのが基本
今回のように、自分はお金を出していないけれど車の修理が行われた場合、経理処理としては「両建て」が基本になります。
つまり、
修繕費(課税仕入) / 雑収入(不課税)
と処理します。
※修繕費は車両費で処理する方もいるかなと思います。この辺は好みです。今回は修繕費で続けます
修繕費の金額は、修理先から発行される請求書などの書類を参考にします。
そして、その金額を相手の保険会社が負担してくれますので、その分を雑収入として計上することになります。
所得税的には経費と収入が同額になるため、プラスマイナスゼロで所得や税額に影響はありません。
ただし消費税では、
- 修繕費:課税仕入
- 雑収入:不課税
となり、たとえ実際に支払いがなくても、両建てで処理した方が消費税の計算上有利になります。
また、事業の実態を正しく表すためにも両建て処理は必要とも言えます。
消費税の申告がなければスルーしてもいいか
これは個人的な見解ではありますが、消費税の申告に影響しない立場ならスルーもありだと思っています。
具体的には、
- 消費税の申告をしていない免税事業者
- 2割特例で申告している
- 簡易課税で申告している
こういったケースでは、両建て処理をしたところで消費税額に影響がありません。
もちろん、先述したように事業の実態をきちんと数字に表すという意味で両建てが望ましいですが、本人がそのことを理解して納得しているなら、個人的にはスルーすることも許容できるかなと考えています。
まとめ
追突事故で相手の保険会社が車の修理費を負担してくれる場合、基本は修繕費と雑収入を同額計上する両建て処理をする必要があります。
そのため、修理先から請求書等の資料をもらいその金額をもとに忘れずに経理処理をするようにしましょう。
消費税の申告がない、もしくは簡易課税や2割特例で申告している方ならスルーしても実務上は大きな影響はないものの、基本的には事業の実態を正しく示すためにも両建てをしておくのがベターかなと思います。
なお、個人事業主なら通常通り修繕費と雑収入の双方に家事按分をすることになります。
こちらも、忘れないようにしましょう。
■編集後記
そういえば、今回わたしは修理期間がかなり長く、その間ずっと代車を借りていました。
この代車の費用も相手の保険会社が負担してくれたのですが、これも同様に処理していいものなのでしょうか。。
代車の料金はこちらでは分からずじまいでしたが、お願いすれば明細のようなものを出してもらえるのでしょうかね(やりませんが)。
それにしても、今回は本当に修理期間が長かったです。
「パーツがないから」と車屋さんは言っていましたが、普通に走行できたので、もし自己負担だったら、きっとパーツが届いてから修理をお願いしていたと思います。
少しグレードの高い代車を用意してもらえたのは嬉しかったのですが、でもなんとなくモヤっともした出来事でした。
■一日一新
高嶺ルビーはちみつラスク
