今回は個人事業主向けに経理データの保管のしかたについてまとめてみようと思います。
※ここでは会計ソフトで作成したデータを経理データとします。これとは別に申告書や決算書、領収証、請求書等の資料も保管が必要です
基本は紙で保管
現状、経理データは基本は紙で保管するということになっています。
つまり、会計ソフトで入力をしたら、一定の書類を印刷して保管することが必要なわけです。
そこで保管が必須となる書類が総勘定元帳(適宜補助元帳も)と仕訳帳になります。
一応、損益計算書や貸借対照表、それに固定資産台帳も保管することになっていますが、決算書と内容が被るのでなくてもいいのかなと。
※印刷するならしてもいいです
また、仕訳帳も一般的には印刷は省略することが多い印象です。
これも結局、総勘定元帳の内容と被りますからね。
なので、確定申告が終わったら、会計ソフトからは総勘定元帳を印刷して7年保管すればいいということになります。
データで保管してもOK
経理データは紙で保管が基本と書きましたが、データで保管もOKです。
一応電子帳簿保存法という法律でその取扱いが決まっているのですが、次の要件を満たすと印刷しないでデータで保管していいことになっています。
- システムの説明書やディスプレイ等を備え付けていること
- 税務職員からのデータの「ダウンロードの求め」に応じることができること
一つ目の要件は、まあ市販の会計ソフトで入力をしているならネット上にマニュアル等が公開されているでしょうし、パソコンがあればディスプレイの備え付けとやらもクリアできるので、問題になることもありません。
二つの目の要件も、調査があったときにデータを渡せばいいだけなので大したハードルではないはずです。
データを渡すのが嫌だったら調査の前に印刷してそれを渡せばそれまででしょうし。
そう考えていくと、この要件はあってないようなものなので、データで保管する分には特段制限があるように考える必要もありません。
※「優良な電子帳簿」として保管する際は少しハードルが上がります
なお、データで保管する際にも総勘定元帳と仕訳帳はデータ(PDF)として保管するというのが本来の考え方です。
なので、会計ソフトで総勘定元帳と仕訳帳をPDFに印刷して保管する必要があるわけです。
ただ、会計ソフトがあればすぐにデータ化できてしまうので、そこは割り切ってデータ化しなくても、会計ソフトのデータさえあれば問題になることはほとんどないかなとわたしは考えています。
バックアップも忘れず
経理データをデータとして保管する際にはバックアップのことも考えておきましょう。
一番はクラウドに保管しておくことかなと思います。
サーバーを導入して保管するのはコストがかかるでしょうし、正直そこまでする必要もないように思えます。
万全を期すなら、もちろんクラウドとサーバーの両方で残しておくべきでしょうが。
なお、バックアップという点では、仕訳データ(csvなりExcel)も総勘定元帳や仕訳帳と一緒に残しておくと何かと便利です。
税金関係の書類は
最後に税金関係の書類についても触れておきます。
税金関係の書類とは、決算書や申告書、届出書の類で税務署に提出するような書類です。
これらは電子申告していたら、控えをダウンロードできると思いますので、それを適宜クラウド等で保管しておきましょう。
経理データをデータとして保管しているなら、一緒に保管しておけば分かりやすいです。
なお、わざわざ印刷はしなくていいです。
もちろん印刷したければすればいいのですが、必要になったら印刷するという方針で十分です。
■編集後記
政治資金収支報告書データベースというサイトを触ってみました。
愛犬の散歩をしているとよく見かける看板の方を調べると、わたしも行ったことがあるお店で会食だとか贈答品の購入をしているようです。
なんとなく地元に根差している感じでいい印象を受けました。
でも、いわゆる大物とか重鎮と呼ばれるような方々を検索するといろいろ桁違いですね。
会食の額もすごいし、HP更新料とかでお友達企業に到底対価に見合わないだろうなと思われる報酬を払っているしで。
まあ何だかなと思ったりしました。
■一日一新
政治資金収支報告書データベース