決算が近づくと、「少しでも経費を増やして税金を減らしたい」と考える方もいらっしゃると思います。
その一つの方法としてよく話題になるのが「仕入を前倒しする」ことです。
今回はこの仕入の前倒しが税金の計算にどう影響するまとめてみようと思います。
※今回は会社を前提に書いていますが、個人でも同じ考え方です
法人税や利益への影響
まず、法人税や利益への影響です。
決算時点で仕入れた商品や材料が残っていれば、それは「在庫」として計上する必要があります。
つまり、仕入を増やしたとしても、その分在庫が増えるため、結果的に利益への影響はありません。法人税の金額も変わらないということです。
結局のところ、経費として認められるのは「商品が売れたタイミング」であり、買った時点では経費にはならない点に注意が必要です。
消費税への影響
一方で、消費税は少し取り扱いが違います。
消費税は「仕入れた時点」で経費にできるため、たとえ在庫が残っていても購入時に経費として計上(仕入税額控除)することができます。
そのため、前倒しで仕入をすれば、その分、今期の消費税の負担は軽くなります。
ただし、簡易課税制度や2割特例の制度を利用して消費税を計算している場合には、そもそも仕入や経費の支払いが消費税の計算上影響しませんので、いくら前倒しで仕入をしたとしても消費税の金額は減りません。
この点も注意しましょう。
まとめ
決算前にいくら仕入を前倒ししても、法人税や利益については基本的に影響はありません。
期末時点で在庫として仕入をした商品が残っていれば期末の在庫として計上が必要なためです。
一方で、消費税については、仕入を前倒しすることで税負担を減らせる可能性があります。
最近はなんでも値上げ傾向にあり、どうせ使うものだしということで決算前に前倒しで仕入をすることもあると思いますが、その仕入がどう税金計算や利益に影響があるか正しく理解して実施するようにしましょう。
■編集後記
ライオンズの戦力外の情報が出ていますね。
水上投手はちょっと意外でしたが、他はまあ妥当という感じでしょうか。
厳しいですが、ドラフトもありますし、血の入れ替えをして強いチームになっていってほしいですね。
■一日一新
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