消費税は税金の中で一番滞納の多い税目として有名です。
これは、消費税は赤字でも納税が発生することや、よく預り金といった言葉を使って説明をされるわりに当事者においてはその消費税を預かったという意識がないのが原因なのかなと思ったりしています。
まあでも個人的にはこの預り金云々の話は好きではありません。
正直消費税は対価の一部という認識しかありません。
これは、わたしが消費税の経理処理を基本的に税込経理でしかやらないことも影響しているのかもしれませんが。
大学生のときに当時のゼミの先生に消費税は預り金じゃなくて対価の一部だよね的な発言(転嫁の話だったような)をしたら、その先生が「わたしは消費税を払っているぞ!」と怒ってきたのですが、それは今でも根に持っています。
わたしは消費税が8%から10%に上がったときとかは、たしかにその影響を強く感じたのですが、このとき消費税が上がったというよりは単純に値段が上がったという印象を受けました。
そんな感じでやっぱり、消費税を預けた預かったというのは個人的には違和感があります。
消費税の計算について説明をする際には、預かった消費税から支払った消費税を引いて計算するというのはたしかにしっくりくるしそれが最良な気がするのですが。
実際に商売をするにあたってや一消費者として、対価のやりとりをする際に消費税を預かった支払ったと認識するのは個人的には難しいと感じています。
さて、消費税のわたしのどうでもいい所見はここらへんにして、本題の消費税は赤字でも納税があるかもしれないから注意しようという話を書いていこうと思います。
消費税は赤字でも納税額が発生する
消費税は赤字でも税額が計算されます。
これは、消費税の計算の基本は預かった消費税から支払った消費税を引いて計算することになりますが、この支払った消費税が会計上の仕入や経費と一致しないことにその原因があります。
※預かった消費税も会計上の売上やその他の収入とは必ずしも一致しません
たとえば、お給料や保険料、減価償却費などは支払った消費税の計算にカウントされないわけです。
※減価償却費はその資産を購入した時に支払った消費税としてカウントすることになります
そのため、支払った消費税としてカウントできない経費である人件費等の経費が多くて赤字になっている場合、会計上は赤字なのに消費税の納税があるなんてことがしばしば起こります。
また、これまでの説明は消費税の計算方法のうち原則課税の話です。
原則課税とは、上述したように預かった消費税から支払った消費税をそれぞれ集計して税額を計算する方法のことです。
そして、この原則課税とは別に簡易課税や2割特例という計算方法もあります。
これら二つの計算方法は、原則課税でいうところの支払った消費税を預かった消費税に一定割合を乗じて計算する方法のことです。
たとえば、飲食店で簡易課税を採用するなら、預かった消費税の6割を支払った消費税としてカウントでき、2割特例を採用するなら、預かった消費税の8割を支払った消費税としてカウントできるといった具合です。
この計算はまず、支払った消費税をまともにカウントする必要がないのでとても楽です。
そして、たいていは原則課税で計算するよりは税額が抑えられる結果になります。
支払った消費税の計算の際に用いる割合が高めに設定されているためです。
ただ、支払った消費税を預かった消費税の何割と固定するということは、必ず預かった消費税のうちその割合分を引いた分は納税が生じることを意味します。
そうすると、ここでも会計上は赤字でも消費税が発生するという事態が出てくることになるわけです。
消費税の計算上、赤字でも納税が発生することがあることは仕方がないことです。
これはどうしようもないのかなと思います。
あらかじめお金をよけておくとかして対策をしよう
では、消費税の納税に困らないようにするにはどうすればいいのでしょうか。
赤字だから消費税は納めませんは通用しませんのでなんとか納税をする必要があります。
この点、結局は消費税の納税をあらかじめ想定しておく他ないのかなと思います。
たとえば、定期積金をするなり、定期的に納税用の口座に売上の何割を移すなりしてお金をよけておく、そんなことをしてもいいのかなと思います。
実際、そうやって、これは消費税の納税のためにお金を貯めているんだというお客様をたくさん見てきましたが、そういった方々はまず滞納をすることはありません。
まあ、当たり前と言えば当たり前なのですが。
わたしは冒頭にも書いた通り、消費税は預り金だからこのお金は使っちゃいけないと捉えるのは難しいと考えています。
何も意識してなくて消費税を納めるお金が納税のときにないということは、ある意味仕方のないことだとも考えています。まあそういうこともあるかなと。
なので、やっぱりうまく仕組みを作って消費税の納税にあらかじめ備えることは一案かなと考えています。
まとめ
今回は赤字でも消費税の納税はあるぞという話を書いてみました。
ちょっと考えがまとまらず、思うままに書いたので、いつも以上に乱文になった気がします。
こういうときは決まって文字数が多く間延びしたした印象を受ける記事になってしまいよくないですね。
とりあえず、消費税は滞納が多い税目ということからも分かる通り、油断していると納税のためのお金がないということがありますので注意しましょう。
■編集後記
昨日は都内のお客様との打ち合わせでした。
毎年のことですが、いつもお世話になっているお礼にとロイズのポテチとお孫さん用に缶に入ったお菓子をお渡ししました。
わたしはお歳暮やお中元は基本的に不要と考えています。
もちろん頂いたら嬉しいですし、今日も別のお客様からのお歳暮のうなぎを妻と一緒にありがたくいただきました。
一方でちょっとした手土産はわりと好きで、気が向いたらお渡しするようにしています。
結果的にこれがお歳暮やお中元の役割を担っているのかもしれませんが。
お歳暮やお中元よりもう少し手軽なやりとりをするようにしています。
■一日一新
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