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【初心者向け】消費税の決算処理のやり方

経理

今回は消費税の決算処理のやり方を初心者の方向けにザックリ書いてみようと思います。
※この記事は会計ソフトを使っている個人事業主を想定して書いています

消費税の決算処理の流れ

初めて消費税の申告をする方や消費税の申告に不慣れな方にとって、消費税の決算処理は難しいと思います。


たぶんどういう手順を踏んで進めていいかわからないという方や、なんやかんや確定申告書等作成コーナーなどを使って、消費税と所得税の申告書が作成できたけれど、本当にこれで正しいのかよくわからないなんて方がいらっしゃるんじゃないかなと。


でも、きちんと決算処理の流れを掴んで取り組めば、特に2割特例や簡易課税を適用できるうちは、なんとかなるかなと思います。


それで、消費税の決算処理の流れですが、次の流れで取り組んでいけばいいです。

  • 会計のチェックをする
  • 消費税の申告書を作成する
  • 会計で未払消費税等を計上するか検討する

それでは、次にそれぞれの工程でどのようなことをするのか具体的に見ていきましょう。

消費税の決算処理で具体的にすること

会計のチェックをする

まずは、会計のチェックをすることから始めましょう。


よく、とりあえず一通りの入力をしてそのまま申告書の作成に入ってしまう方がいらっしゃいますが、その前に一度立ち止まって入力をした内容のチェックをするようにしましょう。


これにはいわゆる残高を揃えることを中心に見ていくといいです。
※過去記事:経理をする際は残高を揃えることを意識しよう


そして一通りの残高の確認や決算仕訳の登録が済んだら、今度は科目別の消費税の集計表を確認してみましょう。


弥生会計なら、集計→消費税集計表→科目税区分表で見れます。


恐らくほとんどの会計ソフトなら標準装備の機能です。


この表には各勘定科目の消費税の登録状況が表示されます。


この内容が正しいかどうかをチェックしてみましょう。


もし間違いがあればその科目の登録内容を修正します。


ただ、厳密にすべての科目について、なんとなくこの科目についてはこの登録がされているはずといったことをイメージして適宜修正等をしていくのは難しいかなと思います。


でも、2割特例や簡易課税の申告をする場合は、売上を代表する収入関係の科目だけ間違っていなければ問題ありませんのでこれくらいなら対応できるかなと思います。


基本的には売上が課税売上となっていて、他に事業用の資産を売却したとかなら、その売却価額も課税売上になっているか、そんな感じで見ていけばいいです。


結局のところ、このチェックがきちんとできているかどうかが、適切な消費税の計算ができるかどうかの肝になりますので、申告書の作成前に会計のチェックは怠らないようにしましょう。

消費税の申告書を作成する

会計のチェックが済んだら申告書の作成に進みましょう。


会計ソフトによっては消費税の申告書や所得税の申告書の作成も連動してできてしまう機能もあります。


その場合はその流れに沿って進めていきます。


何かしらの会計ソフトで会計の入力をして、確定申告書等作成コーナーで申告書を作成するなら、先ほど紹介した消費税の集計表などの内容を転記すれば消費税の計算ができるはずです。


なお、ここでの注意点は、まずは中間消費税の納付があるならその内容が申告書に反映されているかという点です。


合わせて、会計側でも経費として計上されているか今一度確認をしてもいいかなと思います。
※税込経理の場合


そして、出来上がった申告書で計算された納税額が適切な数字かを確認します。


たとえば、2割特例を適用しているなら、売上÷110×10×0.2が理論値になるので、その金額と大体同じ金額になっているかを確認するといった具合です。


もちろん、売上以外に課税売上があればそれも考慮するし、中間消費税の納付があればその金額を控除した金額が納税額になるはずです。


こんな感じで、ここでも申告書が出来て終わりではなく、必ず想定される納税額と計算された納税額が大体一致するか確認をするようにするといいです。

会計で未払消費税等を計上するか検討する

会計のチェックをして、消費税の申告書を作成し納税額が確定したら、今一度会計に戻ってその納税額を未払消費税等として計上するか検討します。


前年以前から計上をしているようなら基本は継続して計上すべきでしょうし、今年初めて申告するとか、今まで計上をしてこなかった場合は今年の利益を見て計上するか検討しましょう。


どうして、利益を見て計上するのかというと、未払消費税等して計上するということは経費(租税公課)が増えるためです。


なので、利益が出ていれば消費税の未払計上をすることで経費が増え節税に繋がり、赤字なり利益が少なければあえて計上する必要もないと考えるわけです。


なお、一度未払消費税等として計上するならそれ以降は基本的に継続して同様の処理をしていくことになります。その点も意識して判断しましょう。


そして、ここまでの処理が完了して初めて会計の数字が確定し、次は決算書の作成と所得税の申告書の作成に進んでいくことになります。

まとめ

今回は消費税の決算処理のやり方について書いてみました。


まずは、会計のチェック→申告書の作成→会計での未払消費税等の計上という大まかな流れを掴みましょう。


その流れを掴んだら今自分がどの段階にいてどのようなことをするのか意識して進めていくといいかなと思います。


■編集後記
昨日はあさんぽでいつもの志木市役所へ行ってきました。
やっぱり河川敷での散歩は気持ちがいいです。
来年もたくさん志木市役所に愛犬と一緒に行けたらなと思います。

■一日一新
邪払のど飴