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freeeとTKCの株式投資対象としての比較

考えたこと

freee(フリー株式会社)とTKC(株式会社TKC)はどちらも会計ソフトの会社です。TKCは2022年に100株を購入してこれまで保有し続けていますが、投資対象という意味ではとても安定感があって今後も引き続き保有したいなと思える会社です。


freeeは実はほんの半年程の間ですが、アルバイトでお世話になった会社で、五反田のオフィスでチャットサポートをしていました。


入社することをJoinとか言って、入社後最初に社員全員にあいさつメールを送ったのをよく覚えています。「この度、フリーにJoinした堀江です。よろしくお願いいたします。」的な感じで。


わたしは当時タイピングがまったくできなかったので入社の前にタイピングの向上が課せられていたのですが、入社直後のタイピングの試験で目標をクリアして、そのことを上司の方があいさつメールの返信で褒めてくれました。


「堀江くんはタッチタイピング頑張ったんだよね。これからよろしくね」的な感じで。バリバリのプログラマーの方がたくさんいらっしゃる中でそのような返信をしてもらい複雑な気持ちになったのを記憶しています。


そんなこんなでfreeeとTKCはわたしにとって思い入れのある会計ソフトの会社です。そこで今回は両社を株式投資の対象として比較してみたいと思います。
※以下の時価総額等の数字は本日のYahoo!ファイナンスで確認できる数字を参考にしています。単位等が間違っていたらすみません

時価総額と財務内容の比較

freeeはクラウド会計の先駆け的な存在でMFと並んでクラウド会計の2大巨頭的な存在ですね。一方でTKCは会計ソフトの老舗的な存在だと思います。税理士向けに専用のPCを販売したり、自治体で使われている会計ソフトに進出している(最近はこっちのほうが好調というか有望?)といったイメージがあります。


そして両社の時価総額は次のとおりです。

freeeの時価総額|1,587億
TKCの時価総額|1,842億

意外と、時価総額に開きはないんですよね。


では、両社の財務内容はどうでしょうか。それぞれのHPから直近の決算短信(2,024年3月末時点)を見て重要そうな金額をピックアップしてみます。

 項目freeeTKC
時価総額1,587億1,842億
流動資産合計377億441億
資産合計391億1,192億
負債合計211億193億
資本金260億57億
資本剰余金419億62億
利益剰余金△502億885億
純資産合計180億998億

損益科目は売上と純利益だけでも表にしようか迷いましたが、決算月が違うので同じ期間の数字ではありませんし、特にfreeeがなんだかよくわからない科目が並んでいるので割愛します。


いや、たぶん一度は習ったはずなんですけど、中小企業の会計ばかり見ているわたしには実務では縁がなくさっぱりですね。


一応、freeeの3月までの累積の売上は184億で一番下の包括利益なるものは87億の赤字です。一方でTKCの3月までの売上は370億で包括利益なるものは72億でした。ちなみにfreeeは6月決算でTKCは9月決算なのでTKCの方が3ヶ月営業期間が短い数字になります。


freeeの決算短信を見ていて気になった点は次のとおりです。実はfreeeの財務諸表を見るのは初めてでしたが、ベンチャー企業、それもIT系の財務諸表ってこんな感じなのかと思いました。ちょっと見たことない感じでおもしろいです。

  • 固定資産が少ない。今も同じか知りませんが、あのオフィスはたぶん賃貸なんだなと思ったり
  • 前受収益の108億って何だろう
  • 銀行の借入金がずいぶん少ない
  • 株主資本の部の数字がハチャメチャ
  • いつ黒字になるんだろう

TKCの財務諸表はピッカピカっというかかなり堅牢な城塞って印象ですね。そう簡単には潰れないかなと思います。

freeeの時価総額が謎だ

ここまでfreeeとTKCの時価総額と財務内容を確認しました。正直freeeの時価総額って謎ですよね。なぜここまで評価されているのでしょうか。


どう考えてもTKCの方がわたしには魅力的に映りますが。本物の投資家にはfreeeの方が魅力があるのでしょうかね。


正直、freeeが会計ソフト業界で一気にシェアを伸ばすような印象はないんですよね。そのためfreeeの時価総額が謎で仕方がありません。

投資するならTKCだと思う

わたしは、少しだけ個別株を購入していますが、基本的には売り買いをせずに一度購入したら保有し続けるだけです。わたしのような個人投資家が両社のどちらかに投資するならTKCがオススメですね。やっぱりTKCは財務諸表の安定度がすごいですよね。


それに税理士として普段から会計ソフトなり税務ソフトに触れていての実感でもあります。やっぱりTKCはしばらく安泰だろうと思います。唯一の懸念事項を挙げるなら、今後は専用の高いPCを販売することにどれだけの税理士から賛同を得られるのか疑問がありますね。ただこの点も自治体の会計システムへの進出でカバーしていくのかなと思ったりしています。
※具体的にそれぞれの事業の売上がいくらとか確認していませんけどね。決算案内も普段はよく確認していないので


freeeはこれから黒字になることがあるのだろうかと思ってしまいます。もしかしたら過去には黒字もあって、たまたま今回見た数字が赤字だっただけかもしれませんが、500億の利益剰余金のマイナスってすごいですよね。


freee(に限らずですが)は値上げもしていて、わたしが普段触れいている情報源だと大義がないとか言われがちです。そういう印象もありますのでこれからどこまでユーザーの賛同が得られるのか疑問があるものです。


ここまでfreeeとTKCについてつらつら書いてきましたが、ちなみにわたしが普段利用している会計や税務のソフトは弥生会計とJDLです。


今まで勤めてきた税理士事務所で使っていたからという理由でこれらをメインで今後も利用するつもりです。正直TKCは投資対象としてはありですが、税理士の仕事で使うことはありませんね。freeeはお客様が使っていれば対応するという感じです。


■編集後記
昨日はNetflixで久しぶりに「THE FIRST SLAM DUNK」を視聴しました。
やっぱりおもしろいですよね。
個人的には最初の「LOVE ROCKETS」が流れるところが一番好きです。
何度見ても、劣勢の中、挽回のシュートを決めるたびに思わずヨシッとなってしまうのがすごいところです。
近所の映画館でもこの夏にリバイバル上映されるみたいですが、それだけ人気があるのも頷けます。

■一日一新
パックデザートシリーズ「コーヒーゼリー」