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相続前に自宅をリフォームしたときの取り扱い

相続

相続の直前に自宅をリフォームしていることは意外とお見かけします。


このとき、そのリフォームは相続税評価額にどのような影響があるのでしょうか。


今回は相続前に自宅をリフォームしたときの取り扱いについてまとめてみようと思います。

リフォーム費用が評価対象になることも

まず、建物の相続税評価額の計算ですが、自宅なら固定資産税評価額×1で計算をします。


そして、相続の前に自宅をリフォームした場合、そのリフォームが固定資産税評価額に反映されているかどうかが問題となります。


つまり、そのリフォームが固定資産税評価額に反映されていれば、その固定資産税評価額をもとに評価をすればいいですし、反映されていなければ、そのリフォームの評価額を固定資産税評価額に加える計算が必要になります。


そこで明らかに増築をしたとか、サンルームを作ったとか、外から見てリフォームをしたなと分かれば、そのリフォームが固定資産税評価額に反映されることが少なくないようです。
※自治体は定期的に航空写真の確認や現地確認をして改訂が必要かチェックをしています。このチェックに漏れると固定資産税評価額が改訂されないことになります


また、リフォームに伴い登記情報が変更されることもありますが、それを機に固定資産税評価額を改訂することもあります。


一方で建物内部で行われるリフォームだと、外観からはそのリフォームがされたかどうか分かりません。


それに、そのような工事だと登記情報が変更されることはまずないかと。


そうすると自治体もそのリフォームがあったことに気付かず、固定資産税評価額の改訂がされないことになります。


この場合、固定資産税評価額が改訂されなかったからといって、そのままの固定資産税評価額で自宅の評価をしていいかというとそういうわけにはいきません。


基本的には、次の金額を自宅の固定資産税評価額に上乗せすることが求められます。


(リフォーム費用-償却費)×0.7


まあ、相続税の申告では亡くなった方のすべての財産を申告するというのが基本の考え方になります。


したがって、自宅をリフォームして自宅の価値が上がったなら、きちんとその価値の上昇分の申告が必要になります。


そこで、リフォームによる自宅の価値の上昇が固定資産税評価額に反映されいなければ、その分を固定資産税評価額に上乗せしてあげる。


当たり前と言えば当たり前の取り扱いかもしれません。


なお、リフォームといってもいろいろありますが、ここでいう評価の対象になるのはいわゆる資本的支出に該当するリフォームと考えていいのかなと思います。


建物の価値の上昇が伴わない、外壁塗装工事だとか雨漏り工事だとかは基本的には、今回の話からは除外されると考えていいかなと思います。

生前に固定資産税評価額の改訂を依頼しておく

相続前に自宅に対して多額のリフォームをして、固定資産税評価額が改訂されていない場合の取り扱いは先述したとおりです。


そしてこの取り扱いですが、別の捉え方をするなら、固定資産税評価額が改訂されていれば、その評価額を使って評価していいということでもあります。


実際、国税が公表している質疑応答事例にも申告期限までに固定資産税評価額が改訂されればその評価額を使って評価していいことが確認できます。


そこで、自宅をリフォームしたあと、ある程度近いうちに相続があると分かっているなら、自治体に自宅をリフォームしたことを伝えて固定資産税評価額を改訂してもらうようお願いすることも一案です。


というのも、自治体が計算する固定資産税評価額は基本的に「工事価格の4割~6割程度」で計算されることが多いからです。


先述した固定資産税評価額が改訂されていない場合の上乗せ計算をするよりも、固定資産税評価額を改訂してもらって、その改訂後の固定資産税評価額で評価をした方が節税につながることもあるわけです。


ただ、自治体によっては、建物内部のリフォームだと改訂は受け付けないという方針があったり、改訂の依頼をしても時間がかかって相続税の申告期限に間に合わないこともありますが。

まとめ

相続前の自宅のリフォームは、場合によっては自宅の相続税評価額に影響を与える可能性があります。


まずは、そのリフォーム工事が単なる修繕なのかいわゆる資本的支出に該当するのかを確認しましょう。


そして、資本的支出に該当するなら、次は固定資産税評価額に反映されているかどうかの確認が必要です。


もし、固定資産税評価額に反映されていればそのまま自宅を評価すればいいですし、反映されていなければ、固定資産税評価額にそのリフォームの評価額の上乗せが必要です。


なお、建物内部のリフォームで自治体が自然に改訂をしてくれることが見込めない場合は、生前のうちに自治体に対して改訂依頼をするのも一案です。


一般的に固定資産税評価額を改訂してもらって自宅を評価した方が評価額を抑えられる傾向にあるからです。


特に大規模なリフォーム工事をした場合は事前の改訂依頼を検討してみましょう。


■編集後記
今日のライオンズはイーグルス相手にサヨナラ勝ちでした。
どうも13カードぶりのカード勝ち越しになったようです。
そりゃ借金も増えますね。
故障者が多くて苦しいところですが、これを機に少しでも借金を減らしてまた5割復帰をしてもらいたいです。

■一日一新
キャンペーントミカ 「カルピス」 キャンピングカー