インボイスの経過措置はアレコレいろいろあります。
今回はその中でも、
インボイスがない支払いに対して認められる8割控除と
短期前払費用の特例の関係について取り上げてみようと思います。
前払費用の基本的な考え方
通常、経費にできる金額というのは、
会社でも個人でも、受けたサービスに対応する金額とされています。
たとえば、
- 4月〜翌年3月分の家賃を3月に前払いした
- 1年分の保守料をまとめて払った
このような場合、原則として
今期に対応する部分だけが経費になります。
一方で、法人税や所得税には
「短期前払費用の特例」があります。
要件は主に次のとおりです。
- 支払日から1年以内にサービスを受けること
- 毎年継続して同じように支払うこと(そして経費にすること)
これを満たせば、
支払った金額の全額をその期の経費にできるという特例です。
毎年継続して同じ処理をするのであれば、
過度な租税回避にはなりませんし、
経理の簡便性を重視した制度といえます。
この考え方は、消費税でも基本的に同様です。
消費税でも、短期前払費用の特例を適用した場合には、
支払時点でその支払額をまとめて経費にすること(仕入税額控除)ができます。
インボイスがない場合の経過措置
インボイスがない支払については、
経過措置として一定割合の控除が認められています。
- 2023年10月~2026年9月:80%控除
- 2026年10月~2028年9月:70%控除(※今年改正予定)
つまり、
本来は全額控除できないけれど、
一定割合までは認めます、というルールです。
もともとは、10月以降は50%になる予定でしたが、
今年の改正により70%へ緩和される予定です。
※さらに向こう2年は50%、そして翌1年だけ30%の控除が認められる予定です
では、割合が変わるタイミングをまたぐ場合は?
では、ここからがややこしいところです。
たとえば、
- 2026年3月決算の会社
- 2026年3月に、4月からの1年分の家賃を支払った
- 貸主はインボイス未登録
この場合、本来は、
- 4月〜9月分 → 80%の期間
- 10月~翌3月分 → 70%の期間
となります。
では、このように月割りで考えるのでしょうか?
この点、
短期前払費用の特例を適用する場合には、
「その支払いをした時点の控除割合を、全額に対して適用してよい」
という取り扱いになっています。
つまり、
2026年3月に支払ったのであれば、
たとえ、割合が変更される10月以降の家賃があったとしても、
全額を80%控除で処理して問題ありません。
意外と間違えやすいところかなと思うので、
今年、短期前払費用の特例を使う場合は注意しましょう。
■編集後記
今日は久しぶりにホームベーカリーでパンを焼きました。
最近「パンどろぼう」の絵本を読み聞かせしていたこともあり、
なんとなく思い立ってのことです。
こねる工程から始まり、発酵、焼成と、
その都度、中の様子を見せていましたが、
息子も少しずつテンションが上がっていき、
焼き上がり前には「パン食べたい!」と言っていました。
実際に食べてみると美味しかったようで、何度もおかわり。
準備してよかったなと思えるひとときでした。
■一日一新
OKのパン用の小麦粉
ホームベーカリーでレーズン食パン
