融資を受けたら、その借入額を「長期借入金」と「1年以内返済長期借入金」に分けて登録するようにしましょう。
長期借入金だけで登録していない?
「1年以内返済長期借入金」とは、長期借入金のうち、1年以内に返済する金額を表示するのに使う科目です。
「長期借入金」は負債の中でも固定負債に分類され、「1年以内返済長期借入金」は流動負債に分類されます。
たとえば、借入額が600万で返済期間が5年、月の返済額が10万の融資を受けたとします。
そうすると、120万を「1年以内返済長期借入金」として、残りの480万を「長期借入金」として登録するわけです。
この「1年以内返済長期借入金」、意外と使われていない決算書を見かけます。
まあ、わざわざ分けて登録するのは面倒と思うのかもしれません。
ただ、できれば分けて登録することをオススメしています。
次にその理由について確認します。
1年以内返済長期借入金を登録するメリット
「1年以内返済長期借入金」を登録するメリットとしては、まず翌期の返済額が一目で分かるので便利という点があります。
先述した例の借入をしたとして最初の決算を迎えて、仮に80万の返済が進んでいたとします。
そうすると、借入金の残高は520万となるわけですが、ここで「1年以内返済長期借入金」が120万、「長期借入金」が400万と決算書に表示されていれば、誰が見ても翌期の返済額は120万なんだなと分かります。
この分かりやすさは大事です。
慣れてくれば「1年以内返済長期借入金」の科目を登録した上で、預金の金額(あるいは流動資産の合計)が流動負債の合計を超えていれば、当面の資金繰りに余裕がありそうだといった判断もできたりします。
また、本来の会計の考え方で言えば、借入期間が1年以上の借入金を「1年以内返済長期借入金」と「長期借入金」に分けて登録するのはマストです。
これは流動負債には1年以内に支払いが必要な金額を表示し、それ以降に支払いが必要な金額を固定負債として表示するというルールがあるからです。
そこで、銀行は適切な会計処理をしている会社を好む傾向がありますので、対銀行を意識した場合、「1年以内返済長期借入金」を登録しておけば適切な経理処理ができる会社というアピールになります。
逆に「1年以内返済長期借入金」が使われていない決算書だと、その会社は経理が適当だとマイナスの評価をされてしまうリスクがあります。
まあ、このことで融資の判断が変わってくるとか、そこまで大げさなものでもないと思いますが。
点を拾えるところは確実に拾っておくのが融資においてもセオリーかなと思います。
まとめ
融資を受けたら、1年以内返済長期借入金を登録するようにしましょう。
慣れないうちは面倒だと感じるかもしれませんが後から効いてきますので。
なお、借入れをしたら借入れごとに補助科目を登録して処理するのが一般的だと思います。
このとき補助科目の名前は「銀行名_月の返済額」とかにしておくと意外と便利です。
このように登録しておけば、借入れの本数が多くても入力をするときに補助科目の選択に迷わなかったりします。
それに1年以内返済長期借入金の金額をチェックするときにも有効だったりします。
また、「長期借入金」と「1年以内返済長期借入金」の補助科目をキチンとコピペして同じにしておくのも大事です。
後でExcelにして整理とかしようとするとき補助科目がズレてたりするといろいろ面倒ですから。
■編集後記
今日はものすごい暑かったです。
いつも通り夜の散歩当番でしたが、散歩中も熱気がすごかったです。
道中でご近所の柴2匹と軽く挨拶しました。
どちらも「暑いね~」と会話しつつササっとお別れです。
愛犬も暑くて耐えられないのか、30分もしないうちに帰宅しました。
「そうだよね。暑いよね。よく頑張ったね」と声をかけつつ。
■一日一新
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