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育休中でも住民税の納付があるという話

税金

先日妻宛に新座市から2024年度の市民税の通知書が届きました。
妻は「育休中なら税金は納めなくていいんじゃないの」とちょっと納得のいかない様子でしたので、「いや、去年は普通に働いていたんだからそりゃ課税があるでしょ」と伝えましたが、それでも納得できない様子でした。


そこで今回は住民税のからくりについて育休をからめて簡単にまとめてみたいと思います。

住民税は前年の所得に対して課税される

所得税はその年の所得に対して課税し納付をします。確定申告をしている人なら原則はその年の翌年2月16日~3月15日の間に確定申告をしてそれと同時期に納付を行います。


お給料を貰っていれば毎月のお給料からその年の所得税の前払いにあたる源泉徴収がされ、年末に年末調整をしてその前払いした金額の精算をします。何か事業をしている人も予定納税という前払いをすることもあって、その場合も上述した確定申告で精算をするという流れを踏みます。


従って、所得税の納付は前払いもありつつ、年末や申告と同時期に納付することになりますので、比較的今年はこれだけ稼いでいるからこれだけ納めるんだということがイメージしやすいです。


一方で住民税は前年の所得に対して課税がされます。また基本的には申告をしないで所得税の申告内容(確定申告や年末調整の内容)が住所のある市区町村に共有され、市区町村が住民税を計算し通知がされることになります。


通知のタイミングはどの自治体でも大体5月の中旬以降から6月の中旬の間には届くかなと思います。


法人に通知がされる場合は、従業員にお給料を払う際に天引きする住民税の金額が通知されるわけですが、通知書に記載のある金額を基本的には6月以降に払う給料から向こう1年間天引きすることになります。


個人に通知がされる場合は、6月末、8月末、10月末、1月末の年4回に分けて通知書の金額を自分で納めることになります。


このように、住民税は前年の所得をもとに計算した金額が6月頃に通知され、6月以降に納めるということで所得税に比べれば後払いの性格があります。そのため比較的稼いだことと納付することの結びつきが弱い印象を受けます。


わたしは新卒のときに、当時勤めていた税理士法人の総務の方に「当面は住民税が給料から引かれないから手取りが多いけれど、来年からは住民税が引かれて手取りが減るから覚悟しといてね」といったことを当時言われた記憶があります。恐らく同様のことをアドバイスされた方も多いはず。


これは住民税が前年の所得に対して課税され、6月以降に納めるという流れになっているためだったわけです。

育休中でも住民税の納付がある

産休や育休中に貰える手当の類が基本的に非課税というのは所得税だけでなく住民税も同様です。ただ、先述したように育休期間中も住民税が前年の所得に対して課税がされることは変わりません。


わたしの妻を例にだすと、2月の初旬(だったかな)に産休に入ってその後育休に突入しているので、前年1年間は普通にお給料を貰っていたことになります。


その前年1年間の所得について課税がされ、6月に通知がくるわけなので、育休中でも住民税の納付があるということになります。納付方法はお給料を貰っていないので、年4回に分けて自分で納めることになります。


来年の住民税については今年の所得をベースに計算されるわけなので、出産手当や育児手当といった非課税の所得を除いた所得で住民税が計算されます。


妻の場合は年内は育休が続く予定なので、今年の所得は1月1日~産休前のお給料のみとなる見込みです。他にイレギュラーな収入がなければ来年の住民税が課税される所得は恐らく0になる見込みがたちます。


ちなみに、この結果は妻が来年に復職するしないは関係がないことです。復職するしないは、納付方法には影響がありますが、住民税の計算には影響がないということです。

まとめ

今回は住民税の基本的なカラクリについてまとめてみました。
住民税は負担が大きいですよね。所得税と違って超過累進税率を取っておらず一律10%が税率になります。所得税率の最小税率が5%なので所得税より住民税の負担が大きいこともあり得ます。


これが、翌年の6月以降に納付するわけなので負担感も大きいと思います。
まして、退職して再就職していないときなんかは収入がないのに当たり前に納付が必要になるので困ってしまう方も多いと思います。


まあ、仕組みを考えると当然で、それこそ勤めはじめの最初の一年は納付がなかったでしょと言われればそれまでなんですが。


育休に入るから税金は納付しなくていいとは限らないので、育休を控えている場合は6月以降に前年の所得に対する住民税の納付があることは頭に入れておきましょう。


■編集後記
昨日は夕方に眼科へ行ってきました。
オルソという寝るときに特殊なコンタクトを付けて昼間は裸眼で過ごすというものを中学時代からずっと続けていてその定期検診でした。
年をとると卒業だよと言われてきて実際昼間の視力も落ちてきている印象があります。それでも裸眼は楽なのでできればまだ続けたいと思っていますがいつまで続けられるのかちょっと心配です。

■一日一新
つまめる2色のポン菓子 コープ