今回は飲食店のインボイス対応について、よくお話しすることを書いてみます。
※今回はインボイスを発行する側の話です
意外とインボイスになっていない領収証を見かける
税理士の仕事をしていると様々な領収証を見ることがあります。
もちろん今回の題材の飲食店の領収証もよく見ることがあります。
そこで、気になるのが領収証がインボイスになっているかどうかという点です。
レシートだと大体はインボイスの記載事項を満たしているのですが、手書きの領収証だと厳密にはインボイスの記載事項を満たしていないことがちょいちょいあります。
インボイスの番号は記載があるのですが、その他の事項で記載事項をクリアしていないなんてことも多いです。
こういうのちょっと悩みますよね。
わたしは、そのような領収証については基本的にインボイスってことにすることが多いです。
正直記載事項で漏れている内容なんてしょうもないようなものですからね。
※適用税率とか
継続的な仕入先とかだと、インボイスは厳密にと考えますが、単発の支払いや金額がそこまで高額でなければ、とりあえず番号が書いてあればいいかなという判断をしています。
一方で、お客様がインボイスを発行する側の飲食店の場合には、次に書くように、そこはサクッと対応しましょうとお伝えしています。
やっぱり、せっかくお客様のお店を訪れてくれた方がインボイスでちょっとモヤっとされてしまってはもったいないと思うからです。
簡易インボイスを発行できるように準備をしておこう
まず、飲食店のような不特定多数の消費者を相手にする商売の場合、通常のインボイスではなく簡易インボイスというその名のとおり、簡略したインボイスの発行が認められています。
この簡易インボイスは特に税務署に届出とかをしなくても採用が可能です。
なので、この簡易インボイスを発行するようにしましょうと飲食店のお客様にはお伝えしています。
簡易インボイスの記載事項は次の5点です。
- お店の名前とインボイスの番号
- 取引年月日
- 取引内容
- 税率ごとに区分した代金の合計額
- 税率ごとの消費税額又は適用税率
上記のように簡易インボイスだと相手先の宛名は不要です。
もちろんお客様に宛名を求められれば書けばいいのですが、書かなくてもお店としてはインボイスを発行する義務はクリアできますのでその点は頭に入れておきましょう。
そして、重要なのが4番と5番の内容です。
4番は要は、お店での食事代とテイクアウトの代金を分けて記載しましょうということです。
これは、面倒でも粛々と対応するしかないのかなと思います。
まあ、たまにテイクアウトの代金を分けるのとか面倒だから、すべて食事代にしているんだというオーナーもいらっしゃいますが。
この場合、わたしは、それをすると、税務上は不利な計算になるので、それでよければ聞かなかったことにするのでどうぞとお伝えすることが多いですね。
そして特に重要なのが5番の内容です。
5番の内容は消費税額又は適用税率となっています。又はなので消費税額か適用税率のどちらかが記載されていればいいのです。
そのため、会計の時にいちいち消費税額を計算してなんてことはやってられないので、適用税率を記載するようにしましょうということになります。
これがよく漏れていることが多い印象ですね。
対応方法としては、あらかじめ税率を領収証に印字しておくといった対応が無難なのかなと思います。
領収証の様式や想定される売上によっても印字の仕方は変わってきますが、そこまで難しい話じゃないかなと思います。
とりあえず、消費税額じゃなくて税率だけ書けばOKとなれば、最悪会計時に手書きでもなんとか対応できるのかなと思っています。
あとは、会計処理をアルバイトの方がするなら、領収証を書く時のマニュアルなりなんなりを整備することも大事ですね。
結局実際に領収証を書く人がわかっていないと上手くいきませんからね。
まとめ
今回は飲食店のお客様に、普段インボイスの対応でお伝えしていることを書きました。
意外と簡易インボイスについて理解されていないのか、とりあえず領収証には番号だけ書いておくといった対応をしているお店を見かけるものです。
簡易インボイスだと、宛名と消費税額は不要、インボイスの番号、税率ごとの代金、適用税率の記載をすればあとは従来の領収証の記載内容で問題ありません。
このお話をすると、それなら対応できると仰っていただけることも多いです。
まあ、一番はレシートで済ませちゃうことだと思います。レシートだとやはり確実ですからね。
ただ、消費者側は領収証くださいと言うのがみなさん好きですから、実際は領収証の対応もしていかないといけないのかなと思います。
■編集後記
ライオンズはFAに参戦する意向がないという話が出ているようです。
おいおいという感じですが、本当なのでしょうかね。
あとは外国人選手の補強だけとのことですが、それで近年ずっと失敗してんじゃんと思いますが。
個人的にはFA補強はしといた方がいいと思うのですが、しないならしないで、日ハムと同じように3年くらいはチーム作りの期間と考えて、長期目線でチーム作りに取り組んで欲しいものです。
■一日一新
ロトのパン