税務調査の現場では、ときおり「質問応答記録書」という書類が登場します。
突然その場で示され、署名押印を求められる。
このとき、どう対応するのが正解なのでしょうか。
今日は、質問応答記録書の位置づけと、現実的な対応について整理してみます。
質問応答記録書とは
質問応答記録書とは、
税務調査の現場で、調査官が納税者からの発言内容を記録する書類です。
イメージとしては、
調査官が納税者から言質を取る際に利用される書類
といったところでしょうか。
基本的には、税務署側が課税をするうえで有利になる証拠として作成されるものです。
もう少し踏み込んで言えば、
- 客観的な証拠が弱い
- 曖昧な事実関係を固めたい
そういった場面で、納税者の発言を「確固たる証拠」にするために使われることもあります。
ある種の「自供」に近いニュアンスを持つこともあります。
なお、署名押印はあくまで任意です。
これを断ったからといって、法律上のペナルティがあるわけではありません。
※理由はいわゆる行政指導の一環とされるためです
では、求められたらとにかく拒否すればいいのか。
そう単純な話でもありません。
次に、現実的な対応を考えてみます。
質問応答記録書への現実的な対応
基本は協力する姿勢を示すけど
結論から言えば、ケースバイケースです。
ただ、基本的には協力する姿勢を示すのが無難でしょう。
たしかに法律上のペナルティはありません。
しかし、完全に突っぱねると、
- 調査官の心証が悪くなる
- 調査が長引く
- 別角度から深掘りされる
といった展開になることも、あり得ます。
もっとも、無条件でサインしていいという話ではありません。
少なくとも、次の点は必ず確認すべきです。
- 内容に間違いがないこと
- 発言していない内容が付け加えられていないこと
自分が言っていないニュアンスが、勝手に補強されていないか。
微妙な言い回しの違いが、後で大きな意味を持つことがあります。 - 「故意」「仮装」「隠ぺい」などの言葉が安易に使われていないこと
これらの言葉は、重加算税に直結する可能性があります。
事実であれば仕方ありませんが、
単なる認識違い、判断ミス等を「故意」といった言葉で表現されていないか、慎重に確認すべきです。
また、全体として、
あたかも最初から仮装・隠ぺいを前提としたストーリーになっていないか
という視点も重要です。
必要であれば、
訂正(書類の再作成)を依頼する
といった対応を取るべきでしょう。
それに応じてもらえない場合、
はじめて署名を保留・拒否するという選択肢が現実味を帯びてきます。
高圧的な対応への向き合い方
調査官が高圧的だったり、
「今すぐサインを」と急かすような場面も、ゼロではありません。
しかし、署名する以上は内容確認が大前提です。
「じっくり確認したい」
そう伝えるのは、何ら問題のない対応です。
それすら相手が拒むようであれば、
いったん保留(実質的な拒否)も一案でしょう。
署名を断れば安心、ではない
最後にここは意外と誤解されやすい点です。
署名押印を断ったとしても、
- 調査官の読み上げ内容を否定しなかった
- 記録内容について明確に異議を述べなかった
このような場合、
「署名押印は拒否したが、内容自体は認めた」
という形で記録される可能性があります。
つまり、
署名しない=内容を否定した、とは限らない
ということです。
もし内容に異議があるなら、
その場で明確に伝えることが重要です。
まとめ
今回は税務調査の現場で登場する、質問応答記録書について取り上げてみました。
署名押印は任意ですが、
感情的に拒否するのでもなく、
言われるがままにサインするのでもありません。
基本的には内容をしっかり確認し、
間違いがなければサインする、そんな書類に当たります。
一方で、この書類が重加算税に直結するような場合も想定されます。
「仮装」や「隠ぺい」といった言葉が使われていたり、
そのようなことを想定した内容になっているときは注意が必要です。
このような場合は本当にそのような事実があったのか、
きちんと検討して、適宜修正を依頼したり、
場合によってはサインを拒否することも検討しましょう。
■編集後記
今日は家族みんなで、大和田水辺の丘公園に行きました。
久しぶりに、わたしが息子担当、妻が愛犬担当という分担に。
遊具が充実している公園なので、息子もとても楽しそうでした。
ちょいちょい息子の介助で、わたしも一緒に遊具にのぼったのですが、
入り口が思いのほか狭く、つっかえてしまってなかなか大変でした。
周りにも親子連れがいたので、
きっと「何やってるんだろう…」と思われていたかもしれません。
でも、息子が楽しそうにしていたので、それでよしとします。
■一日一新
ポン・デ・リングに合うオリジナルブレンド
エンゼルショコラ
