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ドル投資をしたときの為替差損益の基本

税金

今日上場予定のスペースXのIPO。
わたしも申し込みましたが、残念ながら落選でした。

一方で、SBI証券でIPOに参加するため、昨日までにドルを用意した方も多いのではないでしょうか。
わたしもその一人でした。

今回は、その際に意外と見落としやすい「為替差損益」について簡単に整理してみます。

IPOに落選してドルを円に戻した場合

IPOに申し込むためにドルを購入したものの、落選してしまった。

その結果、使い道がなくなったドルを円に戻す方も少なくないと思います。

このとき、税務上は為替差損益の認識が必要になります。

たとえば、

・1ドル160円で2,000ドル購入
・1ドル161円で2,000ドル売却

した場合、

2,000ドル×(161円-160円)

で、2,000円の為替差益が生じます。
そして、税務上は雑所得として取り扱うことになります。

もちろん、2,000円ならたいして税額には影響がありません。
しかし、なんらかの理由で確定申告を行うのであれば、本来はこうした少額の為替差損益でも、漏らさず申告するという考え方になります。

まあ、実際にどこまで厳密に対応するかは、人それぞれですが。。

IPOに当選してスペースX株を購入した場合

では、見事IPOに当選し、スペースX株を購入できた場合はどうでしょうか。

この場合も、実は為替差損益の認識が必要です。

たとえば、

・1ドル160円で2,000ドルを購入
・IPOで10株当選
・公開価格135ドルで購入
・購入時の為替レートは1ドル161円

だったとします。

この場合、10株分の購入代金は1,350ドルです。

そして税務上は、

1,350ドル×(161円-160円)

で、1,350円の為替差益が生じたと考えます。

同じドル建て資産へ切り替わることで、為替差損益の認識が必要になるというのは、なかなか気付きにくいかなと思います。

今回のIPOを機に、ドルを購入し、そのままスペースXの株を買ったのであれば、そこまで為替は動いていないはずです。
そのため、為替差損益もそこまで大きな金額にはならないのかなと思います。

一方で、円高だったときに購入したドルを今回のIPOに充てたということだと、ある程度まとまった為替差益が計算されるかもしれません。

いずれにせよ、ドルを円に戻していなくても、ドルを使って別の資産を購入した時点で為替差損益が発生しますので注意しましょう。

実は今も争われている論点

もっとも、この取扱いには違和感を持つ方も少なくありません。

つまり、ドルを買って、円転した結果、為替差損益を認識する。
この点は納得しやすいと思います。

一方で、ドルをドル建て資産に交換しただけなのに課税がある。
この点には違和感を覚える方も多いのかなと思います。

実際、この論点については現在も係争中の事案があります。
そして、ちょうど6月16日に最高裁の判決が予定されています。

それだけ多くの方が納得しにくいテーマなのかなと思います。

わたし自身も税理士として制度は理解しているつもりですが、「分かりにくい」「本当に必要なの?」という気持ちは正直あります。

というか、為替差損益自体、計算が難しいというか。。
毎日積立でドルを買っていて、さらに毎月海外ETFをそのドルで買って、とかやっていると、為替差損益の計算はメチャクチャ大変だと思いますが。

こういうの、みなさんどこまで厳密にやっているのでしょうかね。。

いずれにせよ、最高裁の判断によって今後の実務に影響が出る可能性もあります。
16日の判決には注目したいです。


■編集後記
今日もライオンズが勝ちました。
そして、ついにホークスが敗れたため、ライオンズが交流戦単独首位となりました。

ただ、ライオンズは残り3試合、ホークスは残り2試合を残しています。

お互いに負けられない戦いが続きますね。

もっとも、案外あっさりファイターズが優勝をさらっていくかもしれません。
果たしてどうなるでしょうか。

■一日一新
ビジネスカード