「早生まれは損をする」
たまに見聞きする言葉です。
息子は早生まれなので、保育園に通うようになってから、その点はやはり実感することがあります。
かくいうわたしも早生まれですが、あまりそれで苦労した記憶はありません。
むしろ今となっては、早生まれで良かったなと思うこともあります。
そんな早生まれですが、税金の世界でも損をする可能性があります。
※「特定親族特別控除」の話は、ややこしくなるのでスルーしています
扶養控除は年齢と収入で判定される
扶養控除を受けるためには、主に「年齢」と「収入」の要件があります。
このうち年齢要件は、その年の12月末時点での年齢によって判定されます。
また、大学生世代にあたる19歳から22歳までの期間は、通常38万円の扶養控除が63万円に増額されます。
控除額が25万円増えるため、所得税への影響も大きく、大学生の子どもがいる家庭であればぜひ適用したい制度です。
63万の控除が受けられる回数に差が出る
たとえば、2026年に大学へ入学したケースを考えてみます。
・Aさん:2007年4月生まれ
・Bさん:2008年3月生まれ
どちらも収入がないとします。
大学1年生の年末時点では、
・Aさんは19歳
・Bさんは18歳
です。
そのため、Aさんは63万円の控除の対象になりますが、Bさんは対象になりません(38万円の控除)。
その後、大学2年生から4年生までは、どちらも63万円の控除を受けられます。
問題は卒業する年です。
・Aさんは23歳
・Bさんは22歳
となるため、Bさんだけが年齢要件を満たします。
一見すると、最終的には同じ回数だけ控除を受けられるようにも見えます。
しかし、卒業の年は多くの場合で就職する年でもあります。
就職をした結果、収入が増え、収入要件を満たさず扶養控除の適用自体が受けられないことが想定されます。
結果的にBさんは、
・大学1年生では年齢要件を満たさない
・卒業年では収入要件を満たさない
という状況になり、63万円の控除を受けられる期間がAさんより1年少なくなるケースがあるわけです。
本来はおかしいと思うけれど
本来、この63万円への増額は大学生世代の教育費や生活費の負担を考慮した制度です。
そう考えると、同じ大学4年間を過ごしているにもかかわらず、生まれ月の違いだけで63万円の控除を受けられる回数に差が出るのはおかしいところです。
また、本来であれば大学生活の負担が大きい時期に控除を厚くするはずなのに、早生まれの場合はそのタイミングが1年ずれてしまいます。
この点が、所得税の考え方的には本質的な問題ともいえるかもしれませんね。
もっとも、現状では制度上そう定められているため、受け入れるしかありませんが。
なお、似たような話は扶養控除がスタートする16歳のタイミングでもあります。
つまり、高校1年生の年に、遅生まれであれば扶養控除を受けられる一方、早生まれだと受けられないということが起こるわけです。
まあ、これも1年遅れで受けられるとも考えられますが。。
一応、大学無償化の収入判定では、この早生まれによる不利を考慮して調整が行われるケースもあるようです。
税金以外の制度では配慮する方向も見られますが、おおもとの所得税については今のところ大きな見直しはないのかなと思います。
■編集後記
扶養控除絡みだと、児童手当を高校生にも支給するようになったことを受けて、高校生世代の扶養控除額を縮小するという話もあるようですね。
一応、現状では見送られているようですが。
なんだか、「こちらを手厚くします」と言いながら、別のところで回収するような話が多くてモヤモヤします。
防衛特別所得税なんかも同じですね。
「防衛特別所得税を導入します!」
「代わりに復興特別所得税を下げるのでトータルでは税率は変わりません!」
※ただ、施行期間が伸びるので実質的に税負担は増えます
みたいな
■一日一新
GONNA DAYSマルイファミリー志木店


