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役員報酬を減らす前に考えたい「お金の自由度」

税金

役員報酬を減らして会社にお金を残すことで、税金や社会保険料の負担を抑えられる場合があります。

ただし、節税効果だけで判断すると、後になって資金繰りや銀行からの評価の面で思わぬ影響が出ることもあります。

役員報酬を減らすと節税になる

役員報酬は会社にとって経費になりますが、個人では給与所得として所得税や住民税の課税対象になります。

所得税は超過累進税率ですので、所得が増えるほど税率も高くなり、住民税を含めると最高で55%の税率になります。

一方で、法人税等の税率は小さな会社であれば概ね20%~30%程度です。

さらに役員報酬には社会保険料もかかります。
小さな会社では会社負担分も実質的には社長の負担と考えられるため、この負担は決して小さくありません。

そのため、あえて役員報酬を抑え、会社に利益を残すという選択をすることがあります。

個人に残したお金は自由に使える

役員報酬として受け取り、税金や社会保険料を支払った後のお金は、個人のお金です。

生活費に使うのはもちろん、貯蓄や投資に回しても構いませんし、趣味に使っても問題ありません。

また、将来会社の資金が不足した際に、そのお金を会社へ貸し付けることもできます。

この場合は役員借入金として処理されます。

高齢の社長で多額になると相続財産としての影響を考える必要がありますが、ほどほどの金額であれば大きな税務上の問題になることは多くありません。

むしろ銀行によっては、役員借入金を「実質的に返済を急がなくてよい資金」とみなし、純資産に準じた評価をしてくれることもあります。

会社に残したお金は自由には使えない

一方で、役員報酬を減らして会社に残したお金は、あくまで会社のお金です。

会社の事業に関係する支出には使えますが、社長個人が自由に使うことはできません。

もし役員報酬を抑えた結果、生活費が不足して会社のお金を使った場合、そのお金は役員貸付金として処理することになります。

そうなると、まず、認定利息という利息の計上が必要となり、その利息に対して法人税等がかかります。

とはいえ、この点は、それほど大きなことはではありません。
問題は銀行からの評価です。

銀行は役員貸付金がある会社に対して、

・資金使途を守らない会社
・貸付金は回収ができない債権(資産価値がない債権)

と評価する傾向があります。

その結果、融資の審査でマイナス評価になることも少なくありません。

さらに、いざ役員貸付金を解消するためには、なんやかんや、役員報酬を増額して返済資金に充てるというのが王道です。

そうなると、結局は所得税や住民税、社会保険料の負担が増えることになります。

役員報酬を決める際は、税金や社会保険料だけでなく、「会社に残すのか、個人に残すのか」というお金の自由度まで含めて考えたいところです。


■編集後記
今日は息子と公園へ。
一緒に砂遊びを楽しみました。

前回、久しぶりにトンネルを作って達成感を味わったところですが、今回もトンネル作りに挑戦しました。
もうだいぶ慣れてきて、お手の物という感じです。

息子以上に手を汚しながら遊ぶのも、なかなかいいものですね。

■一日一新
息子と一緒にワールドカップ視聴