個人事業が儲かってくると、「何か節税できないだろうか」と考えることも増えてきます。
その際に意識しておきたいのが、そのときの税負担だけでなく、将来も含めたトータルの税負担という視点です。
節税にも種類がある
節税と一言でいっても、その内容はさまざまです。
まず、青色申告特別控除や各種税額控除のように、その年の税額を直接減らしてくれるものがあります。
一方で、多くの節税策は「課税の繰り延べ」に分類されます。
これは、経費になる総額自体は変わらず、経費になるタイミングが早まるだけというものです。
代表例としては、中古資産を利用した減価償却や小規模企業共済などが挙げられます。
これらは、今年の税金は減りますが、その分だけ将来に経費が減ったり、収入が増えるため、長い目で見れば税金を後ろへ送っているだけと捉えることができます。
将来の税率が高くなることもある
所得税は超過累進税率が採用されています。
つまり、所得が増えるほど税率も高くなっていく仕組みです。
たとえば、中古資産や即時償却などの特例を利用して初年度に多額の減価償却費を計上したとします。
この場合、その年は所得が減るため税金も抑えられます。
しかし、その後は減価償却費が少なくなる、あるいはなくなるため、結果として所得が増え、高い税率が適用されることもあります。
また、節税した年についても注意が必要です。
多額の減価償却費を計上したことで、もともと税率の低い所得部分まで減らしてしまうこともあるからです。
課税の繰り延べ型の節税を考えるときには、「今年いくら税金が減るか」だけではなく、「どの税率の所得が減り、将来どの税率の所得が増えるのか」まで考えることが大切です。
出口まで考えて初めて本当の節税
小規模企業共済も、課税の繰り延べという性質があります。
掛金は所得控除となり、毎年の所得税を減らしてくれますが、仕事をやめるなどして、共済金等を受け取るときは、そのお金は収入になるからです。
もっとも、この収入は退職所得として原則課税されるため、所得税の計算上は優遇があります。
そのため、出口までうまく辿り着くことができれば、単なる課税の繰り延べ以上の節税効果が期待できます。
実際、小規模企業共済は自営業者の退職金として用意されている制度で、そのような使われ方が想定されています。
ゆえに、多くの税理士が個人事業主に勧める節税の一つなのだと思います。
ただし、近年は退職所得課税の見直しが進められており、今後も同じようなメリットを受けられるとは限らないため注意が必要です。
※具体的にはiDeCo等の他の退職金との絡みがありますが、今回は省略します
いずれにせよ、世の中の「節税」と呼ばれる手段の多くは、課税の繰り延べの性格があります。
そしてこの節税を検討する際には、その年だけではなく、数年あるいは数十年先までを含めた、税負担全体を見ることが大切です。
目先の税負担だけではなく、将来の税負担まで意識して判断するようにしましょう。
■編集後記
今日のライオンズはホークス相手に敗れました。
なんだか嫌な流れですね。
このまま一気にBクラスまで落ちてしまうのではないかという気さえします。
個人的には、ここは栗山選手にチームへ活を入れてもらいたいところです。
あとは、2軍から中継ぎ投手が上がってきて、救世主のような活躍を期待するしかないような。
ちょうど森脇投手が支配下登録されたというニュースもありましたし。
とにかく誰でもいいので流れを変えてほしいものです。
■一日一新
ダイヤモンドオンライン

