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仕事のたたみ方を考える

考えたこと

先日、75歳のお客様から、
「そろそろ会社をたたもうと思う」
というご相談をいただきました。

ただし、仕事を辞めるわけではなく、個人事業主として続けていくとのこと。
いわゆる引退ではなく、「形を変える」という選択です。

人生の終盤を見据えて、会社やお金を整理していく。
こうした動きは、これからますます増えていくのかもしれません。

元気なうちに会社をたたむという判断

その会社には後継者がいないため、いずれは清算することが決まっています。
であれば、「元気なうちに整理してしまう」という判断はとても合理的です。

背景には、将来的な認知症リスクもあります。

税務的にもメリットがあります。
会社にお金があるうちに役員退職金を支給し、そのお金で終の棲家を購入する。
会社にお金を残すのではなく、個人へ移して生活基盤を整えていく流れです。

そして、仕事は無理のない範囲で個人事業主として続ける。
責任や固定費を軽くしながら、「できるところまで働く」という形です。

完全にやめるか、これまで通り続けるかではなく、
その中間を選んでいる点がとても印象的でした。

仕事をやめると張り合いがなくなったり、気力が落ちたりするとも言われます。
また、収入が少しでもあることは安心感にもつながります。

そう考えると、この選択はとても現実的で、理にかなっていると感じました。

「まだ続ける」ことの難しさ

一方で、身近な例として父のこと考えることがあります。
父は来年で70歳になりますが、引退を考えている様子はあまりありません。

仕事を続けること自体には賛成です。
税理士という仕事は、体力よりも知識や経験が活きる仕事でもありますし。

ただ、気になる点もあります。

・忙しさや意欲の低下によって、勉強量が減っている
・判断がこれまでの経験頼みになりがち

もちろん、経験は大きな武器です。
ただ、それだけに頼る状態になると、改正の多い税務の世界では少し不安も残ります。

また、仕事以外の面でも、少しずつ変化は必要です。
たとえば、車の運転。
正直、ちょっとあぶなっかしいです。
いつ、取り返しのつかない事故を起こしてしまわないかと。
無理のない範囲に生活をシフトしていくことも大切ではないかと感じています。

本音を言えば、
仕事の規模を徐々に小さくしながら、仕事以外のことにも目を向けてほしい。
そう思うのですが、今のところその様子はあまり見えていません。

自分はどう終わるのか

今回のお客様の話を聞いて、自然と自分の将来にも目が向きました。

おそらく、あと30年ほどは税理士として仕事をしているような気がします。
ただ、父と同じ年齢になったときにどうしているかは分かりません。

個人的には、
「改正についていけなくなったら終わり」
という一つの基準を持っています。

税理士という仕事は、常にアップデートが求められます。
そこに対応できなくなったときが、自分の引き際なのではないかと考えています。

いずれにしても、仕事はきれいにたたみたいなと考えています。
できれば、人生も。

今回のお客様のように、
元気なうちに整理し、形を変えて働き続ける。
その姿は、これからの時代の一つの理想形なのかもしれません。


■編集後記
今日は夕方に散歩に出かけました。
出発したときは小雨程度だったのですが、途中から本降りに。

あわてて近くのコミセンで雨宿りをしました。
お天気アプリで雨雲の様子を確認すると、しばらくすれば止む予報だったので待ってみることに。

ただ、結局雨は止まず、少し弱くなったタイミングでダッシュで帰りました。
最初から雨が強くなることも想定して、
自宅の近くを回るルートにしておけばよかったなと少し反省です。

■一日一新
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