先日、無利息で親からお金を借りた場合の贈与税の取り扱いについて記事にしました。
親からお金を借りるとき、無利息でも大丈夫?
そこで今回は、事業用資金を親から借りた場合の所得税の取り扱いについて、簡単に整理してみようと思います。
親子が同一生計かどうかで取り扱いが変わる
親から事業資金を借りる場合、所得税の取り扱いでポイントになるのが「同一生計かどうか」です。
所得税では、生計を一にする親族間の事業上の取引について、実際にお金のやり取りがあったとしても、税務上はなかったものとして扱われるというルールがあります。
そのため、親子が同一生計である場合、借入金に対して利息を払ったとしても、その支払いは税務上考慮されません。
つまり、子ども側では経費にならず、親側でも収入として申告する必要はありません。
「実際に払ったのだから経費になるだろう」と考えがちですが、同一生計の親族間ではそうならない点に注意が必要です。
同一生計でなければ利息は経費になる
一方で、親子が同一生計ではない場合は取り扱いが変わります。
たとえば、独立して別々に生活している親子間で、事業資金を借り入れ、契約に基づいて利息を支払っているケースです。
この場合、事業に必要な借入れであれば、支払った利息は子ども側で経費になります。
また、受け取った利息については、親側で所得として申告が必要です。
通常は雑所得として取り扱うことになります。
もちろん、実際に契約書が存在し、利息の支払い実績があることが前提です。
親子間だからといって契約書を作らなかったり、利息の支払いが曖昧だったりすると、税務上説明が難しくなる可能性があります。
後々のトラブルを避けるためにも、借入金額や返済条件、利息の有無などは書類で残しておきたいところです。
無利息の場合は所得税よりも贈与税に注意
では、無利息で借りた場合はどうなるのでしょうか。
無利息であれば、子ども側は利息を払っていませんので、当然ながら経費にできる金額はありません。
また、親側にも利息収入は発生しません。
そのため、所得税だけを見ると特に問題はありません。
ただし、税金の問題が完全になくなるわけではありません。
無利息で借りたことによって本来払うべき利息相当額の利益を受けたとして、贈与税の課税が問題になる可能性がありますので、その点は注意が必要です。
なお、「利息相当額について贈与税が課税される可能性がある一方で、所得税では経費にもならないのは実質的に二重課税ではないか」という指摘もあるようです。
この点については、過去の裁決(国税不服審判所 平成元年6月16日裁決)において、二重課税には当たらないと判断されているようです。
親から事業資金を借りること自体は珍しくありませんが、同一生計かどうか、利息を取るのか取らないのかによって税務上の取り扱いは変わります。
親子間だからこそ曖昧にせず、同一生計かどうかや利息の有無も含めて契約内容を整理したうえで、資金のやり取りを行うようにしましょう。
■編集後記
今日は仕事で池袋へ行ってきました。
お昼前の時間帯だったのですが、ちょうど消防車がサイレンを鳴らしながら現場へ向かっているところに出くわしました。
そのときは何があったのか知りませんでしたが、後からニュースを見て、今日北区の小学校で発生した火災の応援に向かっていたのかなと思いました。
池袋から北区まではそれなりに距離があると思うのですが、かなり緊急性の高い出動であることが伝わってきたので、そうなのかなと思ったりしました。
いずれにせよ、亡くなった方がいなかったのは不幸中の幸いですね。
■一日一新
平治煎餅 ショコラ

