相続人以外に遺贈する遺言を書いているなら、見直してもいいかもしれない

相続

以前に遺言を書いた方からすると、書いた当時と今では税制が変わっていることがあります。

特に相続人以外に財産を遺贈する予定がある場合には、生前贈与の加算期間についても一度確認しておいてもいいかもしれません。

相続人以外でも生前贈与が加算されることがある

相続税には、亡くなる前に行った生前贈与を相続税の計算に加算する仕組みがあります。

以前は、相続や遺贈によって財産を取得した人が、亡くなる前3年以内に受けた贈与が加算の対象でした。

ここでポイントになるのが、相続人だけが対象というわけではないということです。

たとえば、孫や子どもの配偶者など、相続人ではない人に遺言で財産を遺贈するケースがあります。

その人が相続や遺贈によって財産を取得していれば、その人が亡くなった人から受けていた生前贈与についても、加算の対象になることがあります。

また、相続人ではない孫や子どもの配偶者が遺贈で財産を取得すると、基本的には2割加算といって、相続税が2割増しになる特例があります。

さらに、死亡保険金についても、相続人でない人が受け取る場合には、相続人に認められている非課税の適用がありません。

そこに、生前贈与加算として過去の贈与が拾われてしまうと、比較的税負担が重くなる傾向があります。

加算期間が7年に延びたことで、想定外の税負担があるかもしれない

この生前贈与の加算期間ですが、2024年以降の贈与から見直されています。

つまり、最終的には相続開始前7年以内の贈与が加算対象となります。

ただし、いきなりすべてが7年になるわけではありません。

2027年以降の相続について段階的に対象期間が広がり、2031年以降の相続からきっちり7年間遡ることになります。

なお、相続開始前3年を超える期間の贈与については、合計100万円まで加算されないという仕組みもあります。

この100万円はそこまでインパクトはないかなと思いますが。。

遺言を書いた当時は、
「3年なら、まあそのくらいは経過しているだろう」
とか、
「3年分くらいなら、加算があってもそこまで税負担は増えないだろう」
と考えていたかもしれません。

しかし、加算の対象期間が7年となると、思わぬ税負担もあるかもしれません。

遺言を書いた時期によっては、一度見直してもいいかもしれない

加算期間が延びたとはいえ、7年です。

逆に言えば、7年より前の贈与は、依然として生前贈与加算の対象外です。

なので、そこまで影響がないケースも少なくないかなと思います。

しかし、毎年、110万円の贈与をしていて相続を迎えれば、加算対象の金額は330万円から、670万円(110万円×7年-100万円)となります。

また、たとえば2024年に多額の贈与をしていて、
「3年間生きていれば大丈夫」
と考えていたとしても、相続の時期によっては、その贈与が加算の対象になることもあります。

いつ亡くなるかは誰にも分からないので、難しいところではありますが。

いずれにしても、遺言を書いた時点では問題ないと思っていた内容でも、税制改正や財産状況の変化によって、今の状況に合わなくなっている可能性があります。

これは、今回書いた生前贈与加算の対象期間が延長された点に限らずですが。

過去に作成した遺言についても、定期的に今の制度や自分の財産状況と照らし合わせて、内容を確認してみることは必要かもしれません。


■編集後記
今日のライオンズはファイターズに負けました。
これでファイターズとは1.5ゲーム差。
いよいよ2位を守れるかという戦いになってきました。

ライオンズはホークスとの試合もまだ残っていますし、これは最後までもつれそうですね。

■一日一新
BAKUNE